真のトランプリスクとは…?





トランプ大統領の就任式が1月20日……後2週間弱に迫ってきました。



どんな大統領になるのか?アメリカはどうなるのか?
株価はどうなるのか?

今日は、あたしの考えをちょこっと書きたいと思います。
(海外勢の売買動向が書けなかったから、代わりに~。)



まず現状認識。



トランプ氏が当選を決めてから、トランプラリーってことで、株価が猛烈に上がっているけど…



あたしはトランプ大統領に期待して上がっているわけではないと思っています。



もちろん、そういう期待も少しはあると思うけど、せいぜい全体の20%くらい。
残りの80%は…



米国債が売られているから、株が買われているだけ。



国債と株っていうのは、基本的に追いかけっこ……国債が買われると株が売られて、国債が売られると株が買われる、って関係にあります。

トランプが主張している経済政策は、減税と大規模なインフラ投資の2つ。
その2つで景気がよくなるかどうかはわからないけど、アメリカの借金が増えるのはほぼ間違いない。つまり、金利は確実に上がる。だから、国債は売るしかない。株を買わざるをえない。
そういうリバランスの動きにひっぱられて上がっているだけ。



今の状況を「債権から株へのグレートローテーションが始まった」って言っているエコノミストさんが時々いるけど、「景気が回復して、株が上がる見通しだから、債券が売られる」というのと、「債権が売られる見通しだから、株が買われる」っていうのは、似て否なるものだと思うんだよね。
前者は、経済成長→株が買われる→債権が売られるってことだから、すごく健全なことだけど、後者は債権が売られる→株が買われる→経済成長?って、んんん?ホントにそんな事になるのか??って……今はその後者だと感じる。



よーするに、今の株高を支えているのは…トランプが景気を良くしてくれるだろう、って期待じゃなくて



トランプならアメリカの財政をボロボロにしてくれるだろう!



…って、ある意味、ネガティブな見通しなんだよー。



だから、今の株高が終わるのは……債権の見通しが逆転した時。
「あれ?トランプってそれほどアメリカの財政を棄損しないんじゃないか?」と思われ始めたら危ない。
例えば、「減税はするけど、財政にも気を配る」とか、「インフラ投資は民間の資金を中心にして、国の借金は増やさない」とか、まともなことを言い始めたら要注意。



よーするに…



真のトランプリスクとは……トランプが「まとも」になる事なのだ!!



大統領選の間~当選を決めてからと、トランプさんの行動をずーっと見ていて、例えば、今、記者会見をやらずにずーっと逃げ回っているのもそうだし、Twitterで一方的に言いたいことを言うだけなのもそうだし、ヒラリーとのTV討論会で反論らしい反論はまるでせずにブツクサ悪態をついているだけだったのもそうなんだけど、この人って「自分がめちゃくちゃなことを言っている」と自覚しているっぽいんだよね。
自分を大きく見せるためにホラを吹きまくっているだけで、中身はただの小心者なんじゃないかと。



だから、大統領に就任したら、「まとも」になるリスクがかなり高いんじゃないかな…。



…というか、オバマ大統領も周りに人を寄せ付けない、自分の殻に閉じこもった人だ、って非難を浴びたけど(オバマ大統領の場合、理想が高すぎて、その理想と現実の間に板挟みになって心が折れたんだと思うけど…)、トランプ氏もまったく同じだよね。国家安全保障戦略のブリーフィングもサボりまくっているみたいだし…トランプ氏いわく「勉強する必要はない。なぜなら私は賢いからだ」らしいけど(笑) 周りを自分の意見に賛同してくれる「イエスマン」で固めて、その人たち以外とはまったくコミュニケーションを取ろうとしない。まだ就任もしていないのに、これでは……先が思いやられる……



なんとなく、就任早々にやる気をなくして、レームダック化してしまう可能性がかなり高いんじゃないかなーって思っています。



まぁ、あたしの見方が全然間違っていて、本物のキ●ガイである可能性もあるけどね…!



もし、トランプ氏がファッションキ●ガイじゃなくて、本物のキ●ガイだったら……



その時は株はバブルですよ!!!狂気のバブルが来る!!!(笑)



以上!






……ここからは、おまけの話。



さっき、周りをイエスマンで固める、みたいな話を書いたけど、指名された閣僚の面々を見ていると、見事にトランプと同じ考えの持ち主ばかりなんだよね~。



反イスラム
親ロシア
親イスラエル

反移民
白人至上主義
親ウォール街
金持ち優遇



今のところ決まっている次期トランプ政権の閣僚面々。



国務長官 レックス・ティラーソン
米石油大手エクソンモービル会長兼最高経営責任者(CEO)。ロシアと関係が深い。プーチン氏の大統領令により外国人に授与する最高の「友情賞」を受賞した

国土安全保障長官 ジョン・ケリー
海兵隊退役大将。元軍人。タカ派。

大統領首席補佐官 ラインス・プリーバス
共和党全国委員長。共和党との橋渡し役。まともな人。

首席戦略官兼上級顧問 スティーブン・バノン
アメリカのネット右翼の総本山「ブライトバート・ニュース」の元トップ。白人至上主義者。早くからトランプ支持。元ゴールドマンサックス。

司法長官 ジェフ・セッションズ
アラバマ州選出共和党上院議員。過去に「KKKに共感していた」と発言(のちに冗談だったと釈明)など、白人至上主義。移民反対。

中央情報局(CIA)長官 マイク・ポンペオ
カンザス州選出共和党下院議員。ティーパーティー。福音派。反中絶、反同性愛。

国家安全保障担当の大統領補佐官 マイケル・フリン
退役陸軍中将、元国防情報局長。オバマ政権時代に国防情報局長官だったが、イラク政策をめぐって対立、解任された。「イスラム教は癌細胞だ」と発言するなど、反イスラム。タカ派。早くからトランプ支持。

財務長官 スティーブン・ムニューチン
元ゴールドマン・サックス幹部。選挙戦でのトランプ陣営の財務責任者。「X-メン」「アバター」などの映画をプロデュース。

商務長官 ウィルバー・ロス
著名投資家。ファンド「WLロス」会長。

国防長官 ジェームズ・マティス
元中央軍司令官。「人を撃つのが楽しい」と発言をして物議をかもし、「狂犬」というあだ名で呼ばれるようになった。イランへの強硬政策をめぐってオバマ大統領と対立し、中央軍司令官を解任された。タカ派。



こんな感じ。



トランプ政権は、大富豪(Gazillionaire)、ゴールドマン・サックス(Goldmansachs)、将軍(General) の「3G政権」だ!
なーんて呼ばれています。



確かにそうなんだよねー。



GS(ゴールドマンサックス)は、上に書いたスティーブン・ムニューチン氏、スティーブン・バノン氏以外にも、国家経済会議(NEC)議長にGSのゲーリー・コーン前COOが選ばれるかも?って話です。
選挙期間中は「ヒラリーはウォール街の代弁者だ!」みたいに批判していたトランプだけど、いざ当選して決まった閣僚を見てみると、ウォール街関係者だらけ……。んむー。



ちなみに、GSのスタンスはずーーーーーっと「ドル高、アジア通貨安、コモディティ安」でした。
2016年の初めにドカーンと円高になって、ドル安になった時も、ずっと同じスタンス。
そして、トランプが当選を決めると……「ドル高、アジア通貨安、コモディティ安」にまた戻ってきたんだよー!
なんだか、GSの望む方向にすべてが転がりつつあるような…?



あと目を引くのが、将軍(General)
元軍人さんが3人も入っています。

しかも、みんなタカ派で、中東の専門家。
そして、3人のうち2人は、中東政策を巡ってオバマ大統領と対立して…もっと具体的に言うと、「オバマ大統領の中東政策はぬるすぎる!もっとガンガン行くべきだ!」って主張して解任された人たち。



特にマイケル・フリンは筋金入りの反イスラム。
彼の書いた「The Field of Fight」って本によると、「イスラム過激派との闘いはイデオロギーの戦い」らしい。
イスラム教は「宗教を隠れ蓑にした政治的イデオロギー」だから、徹底的にやるしかない。イスラム教というイデオロギーを地球上から消滅させるまで、戦いは終わらない!やつらが全滅するか、こちらが全滅するかの戦いだ!…というわけ。
言ってみれば、冷戦時代の「資本主義VS共産主義」って構図と同じで、イスラム教を絶対にわかりあえない敵としてとらえているんだよー。



共産主義は、まぁ、宗教めいたところもあったけど、あくまで国家が主導したものだったからまだわかるんだけど、イスラム教って宗教なんだから、そんなものを根絶やしにしようとしても無理じゃね?って思うんだけど……うーん……



トランプ氏は在日米軍の撤退をほのめかしたり、世界の警察をするのはうんざりだ、みたいなことを言ったり、軍縮路線に思われがちだけど…
閣僚の顔ぶれを見ると、中東に関してはまちがいなく積極介入路線だと思う。



あたしの予想では、



アメリカ国内でテロが起こる→報復せよって世論が盛り上がる→それに乗っかる形で中東に軍事介入



…って、コンボになるんじゃないかなぁ?って思っています。



トランプ氏はあからさまに親イスラエルの立場をとっているし(大使館をエルサレムに移すとか…挑発しているとしか思えない笑)、絶対にアメリカでテロが起こるよ。いや、別にアメリカ国内でテロが起こらなくてもいいんだよ。アメリカ人の人質をとって、処刑するだけでもいい。

っていうか、あたしがもし某ロ●アの大統領だったら、裏でテロリストに資金援助してアメリカを攻撃させるね。そうしたら、勝手に世論が盛り上がって、勝手に軍事介入して、泥沼におちてくれるんだから、絶対にやるよー。



…というわけで、トランプ政権時代は、中東がちょーーーーーきな臭くなる、



つまり、原油がアホ上げする!!



…と考えています。



あー、いやな時代になりそうだ……
あたしの予想がはずれているといいんだけどなぁ……







イデオロギーの対決っていうと、どうしても、「博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか」の↑のシーンを思い出しちゃうんだよねぇ。
絶対にわかりあえない敵との戦い、って、行きつくところは悲劇(という名の喜劇?)にしかならない…。



現実には難しいのかもしれないけど、それでも、どんな人ともいつかはわかりあえるって、あたしは信じたいなぁ…。
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No title

処刑するだけでいいとかあんまり怖いこと言いなさんな。一応女の子設定なんだから。今日は中のおじさんが前面に出過ぎだよ。

Re: No title

>>なんか興ざめ様
いやー、女性は怖いものですよー

犬木加奈子先生のホラーまんがとか読んでいたら
つくづくそう思います
ホラーまんが好きなのもだいたい女性ですしね!
ギャー!

株価の属性

世界の投資家が、トランプに身構えているのは選挙前も今も同じ。
ところが、株価はイベント毎に踏み上がっていく。
これは、現在の株価が市場需給に支配されているためだろう。
つまり、多くの人が反落を予測している限り、売れば売るほど、株価は崖を登るという皮肉な結果が起こる。
相場独特の属性だろう。

Re: 株価の属性

>>五郎左衛門様
そうやっていつまでも上がればいいんですけどね

踏み上げで登って行ったものは
流動性が低いから
落ちるときはあっという間に落ちるんですよー

まだしばらくは大丈夫な気がするけど
いつまで上がるかは誰にもわからないから
あんまり関わり合いにならない方がいい気がします

原油

いつも楽しく拝読させていただきありがたく思います。

原油価格爆上げ…私もこれには賛同ですが具体的にどのくらいを考えてます?
70くらいが限界なのかなと思ってるけど。

あと株安で原油安って有るのかな?

Re: 原油

>>ロム専様
あたしは60ドルくらいまでかな~と思っています

そのくらいの値段になったら、
アメリカの採算性の悪いシェール業者も
また掘り始めるだろうし
上値は重そうです

ただ、中東でひどい事が起こったら、
瞬間最大風速でもっともっと上がるかも…

最近は原油はリスク資産って考えられているから
株安と原油安が連動していますよー
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